事案の内容

　お客様（女性）は勤務先で知り合った既婚男性からアプローチをされ、妻とはうまくいっていないので離婚を考えていると言われたため、交際を開始しました。しかし、実際には男性と妻の婚姻関係はいまだ破綻には至っておらず、不倫を知った妻は激怒し、弁護士に依頼して慰謝料３００万円を１０日以内に支払うことを請求する内容証明郵便を送ってきました。お客様は対応に困り、当事務所に依頼なさりました。

当事務所の活動内容

　当事務所がお客様の代理人となり、さっそく内容証明郵便を送った妻の弁護士と交渉をしました。不倫による慰謝料を請求されたお客様は、弁護士に依頼したときから、相手の弁護士や妻と連絡をとる必要はなくなり、以後の連絡や交渉は全て当事務所が行うことになります。

　当事務所は、相手の弁護士に慰謝料の請求額が過去の裁判例から高すぎることを指摘しました。特に男性と妻の夫婦関係は相当に悪化していたもののまだ離婚にまで至っていなかったことから、慰謝料５０万円の支払いを提案するところから交渉を始めました。妻側の弁護士も当方の言い分に理解を示し、しばらく交渉した結果、100万円の慰謝料を支払う示談が成立しました。

　依頼から解決までの期間は３か月程度でした。このことがお客様の職場に知れ渡ることもなく、お客様は仕事を続けることができました。

処理のポイント

　不倫の慰謝料は、まず内容証明郵便などで弁護士から請求書が届くことを多々あります。その場合、だいたいの事案において請求額が高すぎます。１００万円程度の慰謝料を支払う事案でも、５００万円を超える請求をする弁護士もいます。したがって、弁護士から内容証明郵便が届いても慌てずに、不倫慰謝料に詳しい弁護士に相談して下さい。おおごとにしたくないとの思いで言われるままの金額を支払っても、さらに追加の金銭を請求されたり、勤務先からの退職や引越を要求されるなどして、紛争が解決しない場合があります。まずは専門家に相談し、どのように対応するのがよいのか落ち着いて考えることが大切です。